![城南食堂の炒飯](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_h01_DSC_2190.jpg)
今回の味憶は、お店の焼きめしです。
叔父が佐賀市で50年近く営業されていた「城南食堂」の閉店にともない、
思い出の味を残しておきたいというご依頼でお伺いしました。
ご依頼者様向けにお渡しした本は顔がばっちり写ってたり、
巻末に集合写真が掲載されていたりと
よりプライベートな仕上がりになります。
材料(2人前)
焼きめし
- ごはん:ひとりにつきお茶碗多めに1杯
- 豚こま肉:適量をみじん切り
- 人参:適量をみじん切り
- 玉ねぎ:適量をみじん切り
- ピーマン:適量をみじん切り
- かまぼこ:適量をみじん切り
- 卵
![城南食堂外観](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_02_IMGP3205_sq.jpg)
南部バイパスと佐賀空港に通じる
交差点に佇む城南食堂は令和元年いっぱいをもって
閉店することになりました。
昭和46年南部バイパスができ魚市場ができると、
その土地の一角で市場の人たちのための食堂のような
店として開業しました。
その後、道路拡張に伴う立ち退きで移転したり、
今度は市場が移転して大慌てしたり…
それでも新しい店舗で新しいお客さんもついてきて
気がつけば50年近く営業を続けてきました。
そんな「城南食堂」の味憶
![](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_13_DSC_2076_sq.jpg)
数あるメニューの中から
依頼者が味憶として選んだのは
「焼きめし」でした。
薄い卵でくるみ、赤いケチャップが印象的な
昔ながらの「オムライス」が周りからは
名物といわれることが多いそう。
でも、小学校帰りに立ち寄り、
カウンターから店内を見ていた依頼者の
一番は「焼きめし」でした。
![「ゆめしずく」の特Aを茶碗によそう](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_21_DSC_2084_sq.jpg)
今回作るのは2人前。
同時に作った最高は 4人前とのことですが、
美味しく仕上げるには
やっぱり少ない分量のほうがよさそう。
お米は佐賀「ゆめしずく」の特A
粘り気があって、お米自体のおいしさが
お気に入りです。
![鍋の中で踊る具材に卵を投入](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_25_DSC_2100_sq.jpg)
さて調理開始
丁寧に手入れされた古い中華鍋と
ラードが入ったやかんに
しっかりと火をいれます。
鍋がしっかりと温まったらラードをたっぷりと注ぎ
ここからは一気に。
豚こま肉を投入し色が変わったら
にんじん・たまねぎをいれ
全体に熱が入ったら玉子を割り入れます。
![中華鍋をあおる店主](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_26_MG_6479_sq.jpg)
ここでさらにご飯と残りの具材もいれます。
一気にあおって すべての具材に
均一に火をいれていきます。
全体が混ぜ合わさったら 塩、胡椒、
うま味調味料、ウスターソース、醤油で味付け。
仕上げの香り付けに ゴマ油を少々。
![配膳前に優しく整える](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_34_DSC_2144_sq.jpg)
完成しました! この間わずか4分
お皿によそいます。
できたてあつあつ。
お玉の残りもとって、
丁寧に丁寧に整えます。
![料理を運ぶお母さん](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_44_DSC_2184_sq.jpg)
毎朝出汁をとってつくる味噌汁も
人数分だけ温めます。
その間に使った調理器具を洗います。
以前は出前もしていたのだそう。
後継者は?という質問には
「自分から好きでないもんばさ、
周りがいろいろさせても長続きせん。
興味のなか限りは続かんもん」と。
お味噌汁とお新香をそえ
ほかほかのままテーブルへ。
![焼きめしと味噌汁とお新香](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_46_MG_6525_sq.jpg)
![003_MG_6539_sq](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_MG_6539_sq.jpg)
![003_DSC_2215_sq](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_DSC_2215_sq.jpg)
![003_50_MG_6465_sq](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_50_MG_6465_sq.jpg)
![003_61_DSC_2171_sq](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_61_DSC_2171_sq.jpg)
![003_68_MG_6595_sq](https://mioku.net/app/wp-content/uploads/003_68_MG_6595_sq.jpg)
いただきます!やっぱりおいしい!
あっという間に食べ終わっちゃいました。
食事を終え改めて厨房へ
お昼の営業と夕方の営業の間の休憩時間
使い込まれた調理器具が 印象的な空間でした。
お金も借りず、冷凍食品に頼らず、
できたてのごはんをお届けする50年にも及ぶ日々。
今日もいつもの美味しいごはんを待つお客さんのために
そんな城南食堂のいつもの一日。
城南食堂の焼きめし
撮影日:2020年12月12日